ワンルームで酒を断つ100の方法

どうにも面倒なことを約束してしまったな、と思う。
先日実家から母が我がワンルームの様子を見に来た時、缶瓶ゴミの多さにお叱りを受けてしまった。実際、一人暮らしを始めてから基本的にアルコールを入れない日はない、といった状況である(だが弁解したい、平日の夜などは350mlの金麦を一本というなんとも慎ましいレベルだ。しかもその日の母上の手土産はアサヒスーパードライである。狂人か?)。
とにかく酒の量を減らせというのが母の言い分であるが、これからの季節夜は短いし、木屋町を闊歩する我が乙女心は止められない。しかし実際、金晩〜土晩にかけて木屋町を千鳥足で練り歩くたびにあっちでちゃりん、こっちでちゃりんと随分お金を落っことし過ぎていることにも薄々気づいていた。先ず隗より始めよということで、本日より自宅での単独飲酒に限り禁止令が発布された。達也かよ。

時刻は23時過ぎ。2時間ほど前に白ご飯とめかぶ、唐揚げ、鯖缶をお茶で食した僕は現在ダウナーである。
今までだって平日の夜はほとんど一人でご飯を食べていたのだが、なぜか急に寂しい。酒を抜くとワンルームで「独り」が浮き彫りになる。
あと、ご飯を食べるペースが掴めない。今まで缶ビールを空けるペースに合わせて食事を口に運んでいたので、一口米を食べたあとに何を口に運べばいいのかわからなくなる。この現象、字面に起こすとまあまあヤバいな。
そして、ビールで腹が膨れていた分、何となく食が足りない気がしてしまう。しかし、一人の食事の寂しさを思い知ってダウナーな僕はあまりこれ以上食事を続ける気にもなれない。何この負のループ。

何より一番の問題は禁止令発布のタイミングである。キッチンの冷蔵庫を開けるたびに4本の缶ビール、先週開けたばかりの白ワインと目が合う。イカイカンと部屋に戻るとお土産の本格焼酎
責任者を呼べ。何故、ワンルームが各種甘露に満ち満ちた今、禁止令を発布したのだ。タバコを持ってる喫煙者が禁煙できるわけがなかろう。
明日はおそとで呑ませていただきます。